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2024年問題とは?長時間労働や人材不足など物流業界が抱える課題や解決策とともに解説

2024年問題とは、時間外労働の制限によって物流業界にもたらされる問題を表しています。この記事では、2024年問題に対応したいと考えている企業の担当者に向けて、2024年問題の概要や具体的な影響について解説します。物流業界が抱えている課題や対策についても解説するため、ぜひ参考にしてください。

物流業界の働き方を変える「2024年問題」とは

2024年問題とは、自動車の運転業務に対する制限によって生じる問題を表しています。2019年に働き方関連法が施行されましたが、自動車の運転業務については各種制限が猶予されました。しかし、2024年には、物流業界に対してもほかの業界と同じように制限が適用されます。
物流業界は現時点でもドライバーが不足しており、深刻な問題になっています。2024年問題に対応するには、今のうちから何らかの対策を講じる必要があります。

2024年問題で物流業界に起こる3つの変化

2024年問題により、具体的にどのような変化が起きるのでしょうか。以下で解説します。

時間外労働の割増賃金が引き上げられる

働き方改革に伴い、時間外労働の割増賃金も引き上げられます。具体的には、月間60時間以上の時間外労働の割増賃金率を25%から50%以上に引き上げなければなりません。
時間外労働の割増賃金は2023年4月1日からすべての企業に適用されるため、特に早めに準備を進める必要があります。

時間外労働が規制される

2024年になると、物流業界で働くドライバーに対しても時間外労働の規制が適用されます。これにより法定労働時間以外に働ける時間は、年間960時間までとなります。時間外労働の規制は、労働者の長時間労働を是正して負担を軽減するために定められました。自社の社員の時間外労働を短縮できるよう、2024年までに体制を整える必要があります。

同一労働・同一賃金が導入される

同一労働同一賃金とは、同じ仕事内容をこなしている人は同様の待遇にする必要があると定めているルールです。雇用形態の違いによって生じている格差の是正を目的としています。物流業界においては、たとえば、正規雇用と非正規雇用のどちらに対しても同様の手当を支給しなければなりません。

「標準的な運賃」の時限措置が終了する

物流業界に働き方関連法による規制が適用されるまでは、「標準的な運賃」が適用されています。改正貨物自動車運送事業法に基づいて運賃の目安を示し、物流業界における労働条件の改善を図るのが主な目的です。標準的な運賃が適用されるのは2023年度末までであり、2024年度以降はほかの業界と同じく働き方関連法に準拠する必要があります。

※参考:一般貨物自動車運送事業に係る標準的な運賃の告示について|国土交通省自動車局貨物課

物流業界が抱えている主な課題

物流業界はさまざまな課題を抱えています。ここでは、具体的な課題について解説します。

人材不足

物流業界では人材不足が深刻化しています。ドライバーの有効求人倍率は、すべての職業を平均した有効求人倍率の約2倍の水準です。ドライバーの不足は、年を追うごとに悪化しています。若年層や女性の割合が低いことも、人材不足が生じている理由のひとつになっています。
※参考:自動車運転業務の現状|国土交通省

人材の高齢化

物流業界のドライバーは高齢化が進んでいます。2019年の調査によれば、ドライバーのうち44.2%が40~50代前半です。ほかの職種と比較しても、ドライバーの平均年齢は高い傾向にあります。一方、29歳以下の若年層は、わずか10.2%しかいません。物流業界でドライバーを確保するためには、長期的に働き続けられる若年層の確保に力を入れる必要があります。

※参考:統計からみるトラック運転者の仕事|国民のみなさまへ|トラック運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト

低賃金・長時間労働

国土交通省の調査によると、トラックドライバーはほかの職種と比較して低賃金かつ長時間労働の傾向があります。賃金が平均よりも低いにもかかわらず、長く働かざるを得ないのが現状です。

このような状況に陥っている原因のひとつとして、物流業界における不適切な取引の発生があげられます。顧客から適正運賃が支払われなかったり、荷待ちの時間の対価が発生しなかったりする実態があります。
※参考:トラック運送業の現状等について|国土交通省

EC市場の活性化に伴う物流量の増加

近年はEC市場が急激に活性化し、物流業界に対する依頼も増加しています。国土交通省が公表している資料によると、2018年には物販系分野のEC市場が9.3兆円の規模になっています。また、宅配便の取扱件数は、わずか5年間で18%も増加しました。少ない人手で多くの業務をこなす必要があり、ドライバーにさらなる負担がかかっています。
※参考:トラック事業の概要|国土交通省

物流業界の課題を解決するための対策

物流業界の課題を解決するには、どうすればいいのでしょうか。ここでは、具体的な対策について解説します。

運送会社として行うべき対策

ITを活用した運行管理の効率化

運送会社としては、運行管理の現状を見直す必要があります。まずは現場の状況をよく確認し、具体的にどのような部分に課題があるか把握することが大切です。無理や無駄が生じている部分を見つけ、必要な改善策を講じましょう。

たとえば、運行管理にかかるコストを抑えたり、動態管理システムによって運行管理を効率化したりすると効果的です。システムを導入すれば、日報の作成やデータ分析も自動的に行えます。積極的にITを取り入れると、さまざまな業務の自動化が可能です。

トラックドライバー1人あたりの労働生産性向上

2024年に各種制限が適用されても業務を滞りなく進めるためには、トラックドライバー1人あたりの労働生産性を向上させる必要があります。具体的には、荷室の積載率や実車率を高めるための工夫が必要です。配送先とも協力し、車両の割当を最適化したり車両数を調整したりしなければなりません。

そのためには、システムの活用が有効です。たとえば、配車管理業務へシステムを導入しましょう。動態管理システムを活用すれば、荷主ともデータを共有できます。スムーズに情報を共有できれば車両や荷物の割当を最適化しやすくなり、労働生産性の向上につながります。

荷主として行うべき対策

走行距離300km圏内の物流ネットワークを構築

2023年以降、トラックドライバーが時間外労働に費やせるのは1日3時間までとなります。運転時間が6時間30分程度であれば、走行できる距離は300kmが限度です。ただし、300km以上の距離の輸送においても、トラックは1~6割程度の割合を占めています。2024年問題に対応するためには、300km以上の長距離輸送についてほかの輸送手段の活用も検討すべきです。

具体的には、鉄道や航空・海上輸送などを活用するモーダルシフトを取り入れたり、中継輸送を導入したりする方法があります。走行距離を考慮し、無理なく輸送できる仕組みを構築しましょう。

手待ち・荷役時間の削減

トラックドライバーが働ける時間が今よりも限られるため、無駄な時間を削減することも重要です。手待ち時間や荷役時間を削減できれば、運転時間を8時間程度確保できる可能性があります。この場合、走行距離の上限は400kmに増加します。

手待ち時間や荷役時間の削減についても、システムを活用するとスムーズに進められるでしょう。トラック予約受付システムを導入すれば、トラックの手待ち時間の短縮につながります。また、荷役時間を削減するには、パレット(荷役台)や荷物の外装サイズを統一したり、スワップボディコンテナを活用したりすると効果的です。

物流業界における2024年問題への取り組み事例

物流業界では、2024問題のためにすでに対策を講じているところもあります。ここでは、具体的な取り組み事例を紹介します。

待機の削減と、庫内業務100名×2時間のコスト削減

全国に配送センターをもつ企業のなかには、入出荷の作業を効率化するためにシステムを活用しているところがあります。もともとは1時間30分程度の待機時間が発生していました。しかし、予約ができるシステムを導入した結果、待機時間を30分程度に短縮できています。

また、入出荷作業そのものも効率化できたため、約2時間も業務時間を短縮できました。庫内業務には100名程度が従事しており、約2時間の短縮は大幅なコストダウンにつながっています。

リードタイムの延長要望でドライバー不足に対応

食品の輸送については、特にリードタイムの短さが重視されます。しかし、リードタイムが短い場合、輸送に関わる労働者にはさまざまな負担が強いられるのも事実です。たとえば、夜間の作業が必要であったり、少ない積載量で何度も往復が必要になったりします。

そこで、リードタイムの延長についての検討が行われています。リードタイムを翌日ではなく翌々日に延長し、ドライバーの負担や人材不足の解消につなげるのが狙いです。

まとめ

2024年問題に対応するには、今のうちから現状を把握して必要な対策を講じていく必要があります。2024年問題に向き合えば人材不足の解消にもつながるため、少しずつ取り組みを強化していきましょう。

2024年問題の詳細と具体的対策をさらに知りたい、という方は以下も参考にしてください。

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